2015年12月13日日曜日

Go Go インド

「Go Go インド」。確か高校時代に読んだ本のタイトルでインドのディープな生活や文化が書かれてた。この本を読んでいつかインドに行ってみたいなと思いつつ10数年が経ち、忘れかけた頃に鍼灸師としてインドに行く機会に恵まれてインドへGo!

2010年8月、バンコク経由でインドのハイデラバードに到着。そこから約400km離れたアーンドラプラテッシュ州アディラバードが鍼灸ボランティアの活動拠点である。医療を受けられない人たちのために鍼灸治療をしてきました。


ここはけっこうな田舎町。屋根と壁があれば一般的な家だそうです。テントみたいな家もありました・・・。




約1週間の鍼灸治療で多い日は1日70人、少ない日は1日4人(みんな無料なのでして欲しくてケンカが起こって中止になったり)といった感じで沢山の人が鍼灸に訪れてくれました。

裸足の人が多く下半身の冷えからくる症状が多く見受けられます。


医療ではなく「おまじない」も。



インドのバイク「HERO HONDA」。せっかくなので運転させてもらいました。






初めてのインドで片言の英語を駆使してほぼ鍼灸治療だけ1週間。色々と考えさせる旅でした。

先日、インドボランティアのメンバーで久しぶりの同窓会があり、懐かしのインドボランティアのことを思い出してブログを書きました。ここ数年で世界的にも社会情勢が大きく変化し、私が行った当時でも「渡航を見合わせてください」という地域でした。今後の活動の課題が色々と見えてきましたが相当な覚悟も必要になりそうです。












2015年12月5日土曜日

【いいお産の日イベント】はり♡きゅーと

先日、香川県助産師会の主催する【11月3日はいいお産の日】イベントに
『はり♡きゅーと』の一員として参加してきました。

はり♡きゅーととは、香川県内の女性鍼灸師で結成された女性と子どもを応援、鍼灸でサポートする団体です。 
結成されたのは今年の夏のことで、活動は今回が初めて。

今日は4名の鍼灸師と2名の鍼灸学校の学生で【安産灸・小児はり・スキンタッチ】と題して、妊婦さんに自宅で出来る安産灸の方法アドバイス、子ども達の健康相談、スキンタッチ指導をさせていただきました。





他は骨盤ケア、マタニティヨガなど大人気講座もある中で、鍼灸関係の参加は初めての試みで、参加者の方達の目に留まるかどうか心配な面もありましたが、
予想を上回る大盛況!!

安定期入った妊婦さんから、予定日間近の妊婦さん、お灸気持ち良さそうです…♡



小児鍼に来てくれた子ども達もみーんな可愛かったです!









私自身も、沢山の方とお話し出来て、色々な意見を聞き良い経験となりました。

はり♡きゅーと、今後もイベントなどで東洋医学の魅力をお伝え出来るよう頑張って行きたいと思います。

【いいお灸の日イベント】in灸堂

11月21日土曜日に、【11月9日はいいお灸の日〜小さくて温かなお灸の魅力〜】と題して大西灸堂でイベントを開きました。


参加者の方には、子育て真っ最中のお母さん達、妊婦さんが来て下さりみんなでワイワイとツボの取り方、せんねん灸の使い方を勉強しました。


                                          


子ども達、熱心に遊びに夢中…上手に待っていてくれました。

                                        


お話ししながら、お抹茶を飲んで癒されるひと時。

   お土産のお灸。中身はせんねん灸6日分。


今後も定期的にテーマを変えながらお話会を開いていけたらいいなと思っています。

さあ、次回のテーマは何にしようかな☺️いつか、ヨガも出来たらいいなあ。


2015年11月26日木曜日

今日の天気は

朝から雨が降ったりやんだり…みぞれが降ってきそうな寒さです。
皆さん、体調は大丈夫ですか?

最近、大西灸堂では治療後、患者さんにお抹茶をお出ししています。(副院長がいる時に限り)

お抹茶って、なぜあんなに心落ち着くのでしょうか…

お茶碗から立ち上る湯気、香り、抹茶の緑色、苦みに甘さの加わったやさしい味…

お抹茶を飲んでいると、「日本人で良かったな〜」と思います。

お茶菓子が無くお抹茶だけの時も時々ありますが、温かいお抹茶で心と体を温めてお帰りくださいね☺️

2015年10月2日金曜日

まちづくり推進隊 たかせ

健康づくり応援団の出張出前講座。今日は私の母校である勝間小学校の向かいにある勝間会館にお邪魔しました。ここでは「憩いの会」のみなさんが色々な活動をされています。

今日の参加者は約30名。

足腰や体幹を鍛える体操やお灸体験をみなさんで楽しんでもらいました。



ヨーガの小山先生による体操




今日はツボのお話。あまり字がきれいではありませんね・・・。






気を取り直してお灸体験。



ツボは「気」「血」の運行ルートである経絡上に現われます。「気」「血」の循環と交流が何らかの原因で滞ったり、不足した時にツボが体表に現われてきます。経絡というルートは内臓に関係が深いものなので、内臓の不調がツボとして現れると考えてもいいでしょう。

ツボは「診断点」であり「治療点」でもあります。日頃から自分の体を触って自分のツボを見つけれるようになると、自分の健康を管理できると思います。





今日はお抹茶と羊羹をいただきました。



これから朝夕が冷える季節になってきます。お灸を続けて足腰を冷やさないようにしましょう。大切なのは「頭寒足熱」です。








2015年10月1日木曜日

秋祭り

大西灸堂から車で15分、「こんぴらさん」のある琴平町で今日から秋のお祭が行われています。 西讃のちょうさ(太鼓台)より少し小さい御神輿をたくさんのお祭男たちが担いでいきます。情緒ある街並みに活気が満ちています。








秋祭りはもともとは農業の収穫を神様に感謝する神事でした。最近はちょっと趣旨が変わってきているのかもしれませんが、若い人たちが伝統を繋いでいることには変わりません。






時には本来の意味を考えながらお祭を見にいくと、また違った楽しみがあるかもしれませんね。

そろそろでしょうか、金木犀の香りがしてくるとお祭男たちの血が騒ぎ出します。

今年の秋祭りは歴史を考えながらお祭を楽しみましょう。

機会があれば三豊市、観音寺市のお祭も紹介していきたいと思います。



2015年9月22日火曜日

秋の夜長に

読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋。


秋はいろいろとやる気がでる季節のようです。私は鍼灸の古典の復刻本作りに勤しんでおります。いつもはプリントアウトして和綴じにするだけだったのですが、今回は出来るだけ原本に忠実に再現しようと頑張ってます。


現代語訳の本も出版されているのに、なぜ漢字ばかりの読みにくい古典なのか?それは若い子がローバーとかVWビートルに「なんかカワイイから」と乗ってるのと近いものがあるかもしれません。故障も多いし、メンテナンスも大変だし、新しい車の方が快適だと思います。

漢字ばっかりの難しそうな本を持ってると「なんか鍼灸がうまくなったような気がするから」。
入り口は何でもいいんです。そこから味わい深さが見つけられれば。






鍼・灸という道具の力を最大限発揮できるのは「古典」の中にある理論だと思っています。



今回の復刻和綴じ本は「鍼灸重宝記」。もうタイトルだけで治りそうなすごい名前です。
これは江戸時代くらいの本で簡潔にまとめてくれています。仮名まじりで読みやすいのですが、見慣れない昔の平仮名に苦戦しております。








秋の夜長に先人達の残した歴史を味わいたいと思います。でもすぐに眠くなってしまいます。秋ですね。

2015年9月14日月曜日

経絡治療学会 うたづ部会

9月6日の経絡治療学会うたづ部会は、九州支部から馬場道啓先生をお迎えして特別講演でした。

九州支部の六部定位脈診と臨床についてお話していただきました。
「脈診では十二経絡の虚実を診る、選穴は滑伯仁の自経補瀉に基づく、補瀉の手技は霊枢:九鍼十二原に基づく、手技は単刺を用いる」など非常に明確な基準に沿って九州支部の皆さんが勉強されていると感じました。







馬場先生は岡部素道先生の流れの経絡治療です。

今、私が勉強している井上恵理先生の流れの経絡治療との違いなど色々と勉強になりました。岡部素道先生や馬場白光先生との思い出話もとても興味深かったです。

同じ経絡治療でも少しづつ違いはありますが、基本的な概念は皆同じです。岡部素道先生も初期の治療スタイル晩年のスタイルではずいぶんと違っていたそうです。

伝統(基本)をしっかり踏襲しつつ、日々変化していく。ぶれない軸があれば、あとは個性だと思います。


馬場先生、遠方より本当にありがとうございました。




2015年9月12日土曜日

健康づくり応援団

まちづくり推進隊たかせの健康に関する団体の一つ「健康づくり応援団」。

出張出前講座でいろいろな集まりに出向いて健康についてのお話をしています。
私たち鍼灸師はお灸教室を担当して、東洋医学の話やお灸体験などを行っています。

今回は高瀬町比地二保健センターにお邪魔しました。私は「季節と陰陽」というテーマで秋から冬の養生法とツボの紹介です。







ここ数年はどうも自然の天候の移り変わりが昔と比べると違ってきているような気がします。そのため今までにないような自然災害も多く起こっています。

人間の身体も自然(四季)の移り変わりに応じて変化しています。

天候の影響を受けて体調不良や病気が長引いたり、治りにくくならないか少し心配です。









黄帝内経「素問」「霊枢」。鍼灸師の教科書です。このそれぞれ八十一篇からなる「素問」の第一篇には養生のことが書かれています。大長編の最初あるテーマとういことは、その大切さがうかがえます。

「昔の人は百歳を超えても元気だったよ。それに比べて最近の若い者は・・・。」と今も昔も変わらないような文句も書いていますが、昔の人は元気で長生きだったようです。しかし、元気で長生きできた人は「養生」を理解し実践できていた人に限られるようです。


「上古之人其知道者」


○自然(四季)の変化に応じた生活。
○心にわだかまりを持たない。

この二つが昔から言われている病気にならず、長生きできる秘訣です。どちらも現代のライフサイクルでは難しいことも多いかと思いますが、大切なことですね。


2015年9月2日水曜日

大西灸堂からイベントのお知らせです。

9月9日は「お灸の日」。

大西灸堂では、お灸にちなんだお話会やお灸体験を企画中です。

        季節の変わり目、体調も崩れやすくなる今日このごろ

        あたたかなお灸とやさしい香りの中で
        
        自分自身のこころとからだ 向き合ってみませんか?


【お話会】  秋から冬にかけての体調管理法。お家で出来る簡単お灸の仕方。
       お茶を飲みながらお灸バナシあれこれ。お灸体験もあります。
       
           大西灸堂にて
           第一部 午前10時30分〜11時30分
           第二部 午後17時30分〜18時30分
           ※前日までにお電話にてご予約ください

【終日お灸体験】 500円 

普段疑問におもっていることなど、この機会に何でもご相談ください。



  
        



 

2015年8月28日金曜日

平成鍼灸の歳月

8月8、9、10日、毎年東京の有明国際医療大学にて経絡治療学会夏期大学が開催されます。なんと今年で57回目。

全国から鍼灸師が約500人有明に集まり熱い3日間の勉強会が開催されます。コミケにも負けない熱さです。

「古典に還れ」をスローガンに柳谷素霊を中心に昭和14年に新人弥生会が結成されました。経絡治療のはじまりです。
竹山晋一郎、井上恵理、岡部素道、山田素参などたくさんの同志とともに昭和鍼灸の発展に力を注いでいました。

現在はその昭和鍼灸の名人達のお弟子さんたちが伝統を受け継ぎ、今私たちに伝えてくれています。
「岡部素道先生は脈を診るテストをよくやっていたんだよ。弟子に自分の脈を診させて証を紙に書いて先生に見てもらう。特に何も言わないんだけどね。」など具体的な思い出話をしてくれたりして、目を閉じるとそこに昭和鍼灸の名人の姿が目に浮かびます。







これは小野文恵先生、岡田明裕先生に師事された樋口秀吉先生に治療後いただいた銀鍼。接触鍼に使っていました。鍼にサインくださいと言うと笑われました(笑)


私たちも今教えて下さっている先生方と一緒に伝統を継いでいけるように精進しなければなりません。

柳谷素霊先生は「本当のことは50を越してから」とよく言っていたそうです。もしかしたら今活躍されている先生方も50歳を過ぎたころからやっと「本当のこと」を教えてもらえるのかもしれません。

一生勉強、でもやればやるほど伸びていく。なかなかないかもしれません、こんな世界。






秋のおとずれ

処暑を迎え、暑さがやわらぎ、朝夕過ごしやすくなってきました。

ニイニイカナカナ 蝉達の鳴き声を聞くと、

あぁ、夏が終わっていくなと感じます。



季節の変わり目、体調も崩れやすくなります。


ちいさな子からお年寄りまで

お身体の調節、お気軽にどうぞ。




空が高くなってきました。

秋晴れ…というにはまだ早い。

秋の空が一番好きです。


2015年8月8日土曜日

小児はり

初めて来院されたお子さんはお母さんにしがみついて不安でドキドキ…目を合わせて話そうとすると途端に泣き出してしまう子もいます。

初めての場所、初めて会う大人、鍼療着に、ほとんどのお子さんが警戒しています。
「何か痛いことするのかも!?いや〜!帰る〜!」
予防接種や病院に来たと思ってしまうのかもしれませんね。


そういうお子さんにはお母さんと向かい合わせで抱っこしてもらい、
背中から小児はりスタート。


背中を上から下にゆっくりなでなで〜。

「あれ?痛くはないぞ…?」

そのまま足もなでなで〜。

初めは力の入っていた手足もリラックスしてきて表情も落ち着いてきました。

少し警戒心の解けてきたところで、
今度は私と向かい合ってお腹や手をなでなで〜。


慣れてくると自分からベッドに寝転んだり眠たくなってくる子もいます。

小児はり、と聞くと「子どもに鍼!?痛いのでは?」と怖いイメージがあるかもしれませんが、
実際は全く痛くなくむしろ全身をマッサージされているような感覚で気持ちいいものです。

何回か小児はりを続けて慣れてくると、調子の悪い時自ら「はり行く〜」と言う子も珍しくありません。


小児はりが効果のある症状は
☆かんの虫(夜泣き、乳吐き、噛みつき、不機嫌、奇声)
☆食が細い
☆鼻炎
☆アトピー性皮膚炎
☆便秘
☆風邪
☆中耳炎
☆喘息
☆引きつけ

その他の小児疾患も対応になります。

実際に小児はりを受けたり見ていただくと、
小児はり=怖い、痛い、なんだかよく分からない
から
小児はり=気持ちいい、とっても自然なやさしい治療法

と、イメージはガラッと変わると思います。




興味はあるけどどうしようか悩んでいるお母さん、ぜひお気軽にお問合せくださいね♪










休鍼のお知らせ

8月8日(土)8月10日(月)は経絡治療学会夏期大学への参加の為、大西灸堂は休鍼となります。


8月14日(金)8月15日(土)も広島出張の為、休鍼となります。

それ以外の日にちは通常通り鍼療しております。

休鍼の間、患者様にはご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。




2015年8月7日金曜日

お母さん

世のお母さん達。みんな子どもを愛する気持ちは一緒です。

子どもが可愛い。愛しい。すくすく大きくなるんだよ。

と、愛情いっぱいで子育てをしています。


でも、時として、そんな愛する子どもに対してイライラしたり、怒って感情をぶつけてしまったり…。

毎日24時間ずっと笑顔で子どもと向き合いたい。でもほんとはそんなこともいかないのが子育て。
イライラして当たり前だしそれは悪いことではなくむしろ自然なこと、だと私は思います。

子どもはお母さんの現状を全く見ずに要求の連続!「抱っこして〜」「遊んで〜」「ごはん〜」「外行きたい〜」…etc…

「ちょっと待ってね〜お母さん今食器洗ってるから〜!」なんて言っても「待って」は全く通じません。

次第に泣き出す子どもを抱っこしたり遊んだり、と何から何まで中断中断…。

イライラ、つのりますよね。

お母さんは自分のしたいことも後回しで子どもと家事に追われる忙しい日々。時には爆発します。そんな時、こんな小さな子に怒鳴って可愛そう。自分はダメな母親だ…。と自己嫌悪にならなくても大丈夫。イライラは当たり前の、ごくごく自然の感情です。

もし「あっ!やっちゃった…」と思ったら

ぎゅっと抱きしめてあげてください。

言葉はなくても抱きしめるだけ。

小さな子どもは、言葉よりも皮膚との触れ合いを求めています。「ごめんね、大好きだよ」と沢山言うよりも、抱きしめた方がずっと愛情は伝わります。

肌と肌を触れ合わせることで「オキシトシン」別名、愛情ホルモンが増加します。

このホルモンは、副作用の無い精神安定剤のようなもの。心がやすらぎ、幸福感、愛情も深まり、人との絆も深める働きをしてくれます。

ぎゅっとしているお母さん自身にもオキシトシンは分泌中。冷静さを取り戻し、頭の中は愛情が満ちていく…。また笑顔で向き合えます。


抱きしめる、は母と子双方にとっての一番の仲直りかもしれません。


「100点の母親にならなくても、0点じゃなければ良いんだよ」

私の好きな言葉です。
















寝苦しい夜

梅雨明をした7月過ぎから、うちの子どもが夜頻繁に起きるようになりました。

起きる度子どもは汗でびっしょりで暑さで寝苦しい様です。

小さいお子さんがいらっしゃるママさん達に、
夜就寝時エアコンは朝まで付けっぱなし?数時間タイマー?と、調査した所、
明らかに朝まで付けっぱなし派が多数でした。

夜の部屋の温度は30度を超えています。これに湿度が高ければ熱中症の恐れあり。しっかり水分を補給して快適な室温を保っていないと、体温調節のうまく出来ない赤ちゃんは危険です。


はたまた、数時間タイマー派の意見は
「朝まで付けっぱなしにしていると次の日子どもが元気がなくだるそう」「電気代の節約」「寝ている間に身体が冷えて夏風邪を引きやすくなる」

なるほど、確かにどれも共感できる意見です。(ちなみに我が家はタイマー派)

先日テレビ番組で、夜快適な睡眠生活を送るためには
朝までエアコンはかけたままが良いと専門家は話していました。
しかしエアコンの温度は28度から29度と高めに設定し、扇風機を上空に回して風が循環出来るようにします。
「室温を下げすぎず、風を直接肌に当てない。」という事がミソの様です。

東洋医学でも、風を直接肌に当てることは良くないとされています。
エアコンや扇風機の風、車やバイクに乗っている時に受ける強い風などを長時間肌に当てていると「風邪」によって身体が侵され、身体のだるさやマヒなどの不調を招きます。

エアコンを朝までかける場合は、薄手の長袖、長ズボンを着用し身体に直接風が当たることを防ぎましょう。室温を下げすぎると日中の温度差でだるさが出てしまうので、室温は下げすぎず。

日中は暑さで子どもが心配で、夜は夜で心配です。お母さん達、夏は神経をつかいますね…。
8月8日頃は立秋。暦の上では秋になります。最近は日も短くなってきて少しずつ秋の足音が聞こえ始めました。

この暑さももう少し。 踏ん張りましょう。







2015年6月30日火曜日

手は大切に

私たち鍼灸師に限らず技術職の人たちは「手」を大切にしなければならない。








私が鍼灸学校で学んでいた時も、確か担任の先生が「手を痛めるような事はしちゃだめですよ!弦楽器とか土いじりとか機械いじりとか」と言っていた。恐らく手の皮が厚くなって指頭感覚が鈍くなることでいい治療ができなくなることを危惧していたのだろう。


しかし、手を大切にするということは大事に保護することなのだろうか?日焼け止め塗って手袋して大事にしまっておく。私はちょっと違う気がする。



小林一夫氏。伝説の研磨職人。触っただけで1000分の1ミリの凹凸を見極められる世界に誇れる研磨技術を持った職人さんです。職人さんの手は長年の仕事でゴツゴツとして手の皮も厚くなっているだろう。それなのに繊細な変化を見極められるのはなぜか。やはり大切なのは「感覚」を磨くということだと思う。日常の家事や雑務で手をしっかり使う、そこから色々な感覚を磨いていくことが手を大切にすることだと思う。



うちの治療院は田舎にあるので雑草がよく生えます。時間を見つけてはよく草抜きをするのですが、草の抜け方で土の中の水分量や根の張り方をイメージしたり、根が切れないような絶妙な力加減や力のベクトルを模索しながら草抜きをしています。自然を相手にする、自然との対話という点で東洋医学にも通じるところがあると勝手に思い込んでやってます。

それを見ている副院長は「除草剤使ったら?」

私「それだと熱が出た時に解熱剤を飲むのと一緒だ」

などとよくわからないやり取りが時々起こります。




鍼灸師という仕事は患者さんに触れる仕事。やはり柔らくて温かい手が理想です。かつての名人と呼ばれた鍼灸師は高齢になっても赤子のように柔らかい手であったそうです。



2015年6月29日月曜日

「師と修行」

先日、経絡治療学会うたづ部会では徳島県より大上勝行先生をお迎えして特別講演をしていただきました。


テーマは「師と修行」。





先生自身の修行時代のお話や鍼灸医術の伝統を受け継ぐとはどういうことかなど、普段の勉強会ではあまり聞けないような貴重なお話をしていただきました。

今でも徒弟制度が残っている業界というものは、そこに後世に残し引き継いでいかなければならない歴史や伝統があるからです。鍼灸という世界も3000年前から先人たちがずっと伝えてきてくれたからこそ現代にも残っているわけです。






師と仰げる人に出会い、言葉や文字ではなく手から手へ鍼灸医術は伝えられてきました。


今まさにそれを体現されている大上先生。



今回の特別講演に参加してくれた受講生の皆さんにとって貴重な出会いとなったと思います。大上先生ご多忙のところ本当にありがとうございました。



「子日、毋欲速、毋見小利、欲速則不達、見小利則大事不成。」










2015年6月13日土曜日

張子の虎

誕生日に副院長からプレゼントをもらいました。


三豊市の伝統的な工芸品「張子虎」。三豊市には香川県の伝統工芸士が3人います。一度だけ製作の現場を見学したことがあるのですが張子の材料は和紙がいいそうです。昔の和綴じの本をバラバラにして糊で何枚も重ねて強度をだしていきます。

副院長曰く「動きがあって黄色や赤色のものは魔除けになるから・・・」

このプレゼントのチョイスにシビレます。おそらく「張子の虎」にならないようにというメタファーでしょうか。

2015年6月5日金曜日

おきゅうあつい

落語の「まんじゅうこわい」みたいなタイトルですが、今日はお灸の熱さについて。

大西灸堂のお灸は八分灸(はちぶきゅう)といって米粒大のお灸が八分目まで燃えたところで火を消していくお灸です。時々「もっと熱いお灸をしてくれ」とか「熱くないお灸で効くのかね」と言う江戸っ子気質の方もおられます。でもみんな熱いのや痛いのっていやですよね。

江戸時代のお灸の本「名家灸選」(文化10年・1813年)の序文には「貴権豪富或は熱さを悪み或は疼きを恐れ、惟だ甘薬、補湯を安しとす・・・」とあり、江戸時代の人もやっぱり熱いのや痛いのは嫌で甘いお薬を好んでいたわけです(特に裕福な人たちは)。




お灸が熱い方が効くのであれば、鍼も痛いほうが効くということでしょうか。いやいや、そうではありません。私たち鍼灸師は日々修練し痛くない鍼を目指し、鍼メーカーさんも弛まぬ企業努力で痛くない素晴らしい鍼を開発してくれています。


お灸はもぐさに火を付ける。よもぎの葉から作られるもぐさはずっと昔から変わっていません。お灸も熱くなく、温かく心地よいお灸で効果を出す努力をすべきではないでしょうか。

もっとも「熱い」「痛い」ということを議論していては、ただの刺激療法の域は超えませんが。東洋医学は「気」の医学。目には見えないけれど確かに存在する世界だと思います。空気は目には見えないけれど木々が揺れるのを見ると、そこに空気の動きが感じられるはず。



一本の鍼、一粒のお灸、一瞬たりとも気が抜けません。


「おきゅうあつい」の落語で笑える日が来るように精進いたします。


2015年5月31日日曜日

新ユニフォーム

三豊はりきゅう応援隊のユニフォームが新しくなりました。今回は耐久性を考慮して刺繍です。胸にロゴマーク、背中にはネームをいれてもらいました。前作はアイロンプリントだったのですぐはがれてしまいました・・・。






さっそく新ユニフォームで5月22日に豊中町子育て支援センターでスキンタッチ教室。なんだか気持ちが引き締まります。




今回は13組の親子が参加してくれました。


制服やユニフォームは団体としての連帯感や意識が高まるのでいいですね。かっこいいユニフォームならなおさらです。

江戸時代の古方派の医師、後藤艮山は当時の医者が僧侶の服装に剃髪がスタンダードな時代に髪を束ねて士人の服装で治療を行っていたそうです。どんな格好でも信念があればいいのかなと思います。このスタイルが後藤流といって流行ったそうです。江戸時代のファッションリーダーですよ。

「湯熊灸庵」こと後藤艮山、私の好きな偉大な鍼灸師の一人です。







2015年5月30日土曜日

子育てと小児鍼

5月24日に経絡治療学会うたづ部会にて副院長が特別講演をしてきました。





修行時代の話や小児鍼とスキンタッチの実技など約2時間。ずっと夜遅くまで準備をしていたので受講生の皆さんからお褒めの言葉をいただいて一安心でした。



小さいお子さん連れのお母さんも来てくれて和やかな勉強会となりました。




小児鍼でみんな笑顔に




小児鍼(しょうにしん)は先の丸い鍼でお子さんの皮膚を優しくなでるように行います。優しく温かい刺激が脳や身体にいい影響を及ぼし、免疫力が高まり情緒も安定してきます。

古くは江戸時代に盛んに行われていた子どもの健康法でした。




優しく温かい刺激はこころも温かくしてくれます。そして子どもの笑顔に私たちも癒されます。小児鍼は子育てにいい循環をもたらしてくれるでしょう。


大西灸堂は育児をがんばるお父さんお母さんを応援しています。





2015年5月26日火曜日

ソラノネ

「ソラノネ」を漢字で書くと「空の音」。
副院長が作った造語です。

毎日忙しく過ごしていると、自分を見失いそうになります。時間に追われ、心の中もざわつき、まさに「忙」の字のとおり心を無くしている状態かもしれません。

そんな時ふと空を見上げると、今まで気づかなかった色々な音であふれていることに気がつきます。

鳥のさえずり、木々達のゆれる音、風の音、耳を澄ましてよくよく聞いていると、初めて聞く音や新しい発見があるかもしれません。

日々の喧噪からはいったん離れ、「空の音」を聞き自分自身を取り戻す。そしてまた、次へ進むための活力を得て、現実へ戻っていく…。

忙しい暮らしの中にも、心の底から「ホっ」と一息つける時間があるかどうか心の中に余裕という余白を生み出す方法なのかもしれません。

大西灸堂も、「空の音」を感じられる場所でありたい。


東洋医学の知恵と知識を、鍼とお灸をもって、「癒す」「治す」の両面からサポートしていきたいと思います。

妊娠中、産後の体調管理、未妊治療などの婦人科疾患、小児鍼は女性スタッフが担当します。お気軽にお問い合わせください。






2015年5月17日日曜日

お遍路さんにお接待

先日の日曜日、治療院の前を通るお遍路さんにお接待をさせていただきました。


治療院に上がってもらって、一休み。お灸のお接待も出来たらなあと考えていたのですが、皆さん次の札所へ急がれているのか靴紐をほどいて中へ…というのはなかなか難しそうでした。なので今回は治療院前でお茶のお接待。

もっと気軽に休憩が取れるよう、外にベンチを置こうかな?

治療院前がちょうど遍路道。一日に何人ものお遍路さんが通ります。

今日は日曜日。お天気も良い様なので、午前中だけでもお接待させて頂こうと思っています。


2015年5月10日日曜日

経絡治療学会 うたづ部会

2013年4月にうたづ部会が発足して3年目になります。



2013年4月 岡田会長と一緒に





香川県には真鍋立夫先生を中心とした香川支部が古くからあります。真鍋先生は故・池田太喜夫先生に師事し、漢方にも精通しておられる先生です。

なぜ狭い香川県に2つも部会があるの?と思う方もいるかもしれません。

香川支部は非常にレベルが高く、もしかしたら初学者の方にはついていけない人もいるかもしれません。もしそうなってしまうと悲しいことです。東洋医学という素晴らしい理論体系から離れて、ただの刺激療法になってしまっては鍼灸術は廃れてしまいます。

しかし、段階を追って学んでいくと理論、歴史の深さに引き込まれることでしょう。



うたづ部会では初学者の方向けに、まずは東洋医学やその歴史、そして経絡治療に興味をもってもらえるように取り組んでいます。そして、うたづ部会が物足りなくなったり、さらなる高みを目指す人は香川支部や徳島部会、広島部会をお勧めしています。


入り口でつまずいてしまっては先に進めません。しかし、「門」というものも存在すると思います。入門と言うように門に入るにはその門にあった自身の資格が必要です。

まずは自分に合った鍼灸医術の門を探してみてください。




「行鍼施灸は芸術だ。道楽心がなければできない業だ。面白いではないか一本の鍼、一撮の艾で万病を治し得るならば、愉快ではないか。鍼灸をして万薬の作用を起こさせるとしたなら。」


私も耆婆、篇鵲の如き神医となる夢を見つつ・・・。













2015年5月9日土曜日

深夜のレイアウト変更

昨日の夜11時頃に副院長が何かインスピレーションを得たようで、急に「治療院のレイアウトを変えよう!」と言い出して2時過ぎまでゴソゴソとベッドや棚を移動してました。

最近、江原さんの本を読んでいるみたいでその影響でしょうか。

人もそうですが家や空間にも「気」があるようです。居心地の良さや淀んだ感じ、なんとなくわかる気がします。










今はこんな感じです。