2015年8月28日金曜日

平成鍼灸の歳月

8月8、9、10日、毎年東京の有明国際医療大学にて経絡治療学会夏期大学が開催されます。なんと今年で57回目。

全国から鍼灸師が約500人有明に集まり熱い3日間の勉強会が開催されます。コミケにも負けない熱さです。

「古典に還れ」をスローガンに柳谷素霊を中心に昭和14年に新人弥生会が結成されました。経絡治療のはじまりです。
竹山晋一郎、井上恵理、岡部素道、山田素参などたくさんの同志とともに昭和鍼灸の発展に力を注いでいました。

現在はその昭和鍼灸の名人達のお弟子さんたちが伝統を受け継ぎ、今私たちに伝えてくれています。
「岡部素道先生は脈を診るテストをよくやっていたんだよ。弟子に自分の脈を診させて証を紙に書いて先生に見てもらう。特に何も言わないんだけどね。」など具体的な思い出話をしてくれたりして、目を閉じるとそこに昭和鍼灸の名人の姿が目に浮かびます。







これは小野文恵先生、岡田明裕先生に師事された樋口秀吉先生に治療後いただいた銀鍼。接触鍼に使っていました。鍼にサインくださいと言うと笑われました(笑)


私たちも今教えて下さっている先生方と一緒に伝統を継いでいけるように精進しなければなりません。

柳谷素霊先生は「本当のことは50を越してから」とよく言っていたそうです。もしかしたら今活躍されている先生方も50歳を過ぎたころからやっと「本当のこと」を教えてもらえるのかもしれません。

一生勉強、でもやればやるほど伸びていく。なかなかないかもしれません、こんな世界。






秋のおとずれ

処暑を迎え、暑さがやわらぎ、朝夕過ごしやすくなってきました。

ニイニイカナカナ 蝉達の鳴き声を聞くと、

あぁ、夏が終わっていくなと感じます。



季節の変わり目、体調も崩れやすくなります。


ちいさな子からお年寄りまで

お身体の調節、お気軽にどうぞ。




空が高くなってきました。

秋晴れ…というにはまだ早い。

秋の空が一番好きです。


2015年8月8日土曜日

小児はり

初めて来院されたお子さんはお母さんにしがみついて不安でドキドキ…目を合わせて話そうとすると途端に泣き出してしまう子もいます。

初めての場所、初めて会う大人、鍼療着に、ほとんどのお子さんが警戒しています。
「何か痛いことするのかも!?いや〜!帰る〜!」
予防接種や病院に来たと思ってしまうのかもしれませんね。


そういうお子さんにはお母さんと向かい合わせで抱っこしてもらい、
背中から小児はりスタート。


背中を上から下にゆっくりなでなで〜。

「あれ?痛くはないぞ…?」

そのまま足もなでなで〜。

初めは力の入っていた手足もリラックスしてきて表情も落ち着いてきました。

少し警戒心の解けてきたところで、
今度は私と向かい合ってお腹や手をなでなで〜。


慣れてくると自分からベッドに寝転んだり眠たくなってくる子もいます。

小児はり、と聞くと「子どもに鍼!?痛いのでは?」と怖いイメージがあるかもしれませんが、
実際は全く痛くなくむしろ全身をマッサージされているような感覚で気持ちいいものです。

何回か小児はりを続けて慣れてくると、調子の悪い時自ら「はり行く〜」と言う子も珍しくありません。


小児はりが効果のある症状は
☆かんの虫(夜泣き、乳吐き、噛みつき、不機嫌、奇声)
☆食が細い
☆鼻炎
☆アトピー性皮膚炎
☆便秘
☆風邪
☆中耳炎
☆喘息
☆引きつけ

その他の小児疾患も対応になります。

実際に小児はりを受けたり見ていただくと、
小児はり=怖い、痛い、なんだかよく分からない
から
小児はり=気持ちいい、とっても自然なやさしい治療法

と、イメージはガラッと変わると思います。




興味はあるけどどうしようか悩んでいるお母さん、ぜひお気軽にお問合せくださいね♪










休鍼のお知らせ

8月8日(土)8月10日(月)は経絡治療学会夏期大学への参加の為、大西灸堂は休鍼となります。


8月14日(金)8月15日(土)も広島出張の為、休鍼となります。

それ以外の日にちは通常通り鍼療しております。

休鍼の間、患者様にはご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。




2015年8月7日金曜日

お母さん

世のお母さん達。みんな子どもを愛する気持ちは一緒です。

子どもが可愛い。愛しい。すくすく大きくなるんだよ。

と、愛情いっぱいで子育てをしています。


でも、時として、そんな愛する子どもに対してイライラしたり、怒って感情をぶつけてしまったり…。

毎日24時間ずっと笑顔で子どもと向き合いたい。でもほんとはそんなこともいかないのが子育て。
イライラして当たり前だしそれは悪いことではなくむしろ自然なこと、だと私は思います。

子どもはお母さんの現状を全く見ずに要求の連続!「抱っこして〜」「遊んで〜」「ごはん〜」「外行きたい〜」…etc…

「ちょっと待ってね〜お母さん今食器洗ってるから〜!」なんて言っても「待って」は全く通じません。

次第に泣き出す子どもを抱っこしたり遊んだり、と何から何まで中断中断…。

イライラ、つのりますよね。

お母さんは自分のしたいことも後回しで子どもと家事に追われる忙しい日々。時には爆発します。そんな時、こんな小さな子に怒鳴って可愛そう。自分はダメな母親だ…。と自己嫌悪にならなくても大丈夫。イライラは当たり前の、ごくごく自然の感情です。

もし「あっ!やっちゃった…」と思ったら

ぎゅっと抱きしめてあげてください。

言葉はなくても抱きしめるだけ。

小さな子どもは、言葉よりも皮膚との触れ合いを求めています。「ごめんね、大好きだよ」と沢山言うよりも、抱きしめた方がずっと愛情は伝わります。

肌と肌を触れ合わせることで「オキシトシン」別名、愛情ホルモンが増加します。

このホルモンは、副作用の無い精神安定剤のようなもの。心がやすらぎ、幸福感、愛情も深まり、人との絆も深める働きをしてくれます。

ぎゅっとしているお母さん自身にもオキシトシンは分泌中。冷静さを取り戻し、頭の中は愛情が満ちていく…。また笑顔で向き合えます。


抱きしめる、は母と子双方にとっての一番の仲直りかもしれません。


「100点の母親にならなくても、0点じゃなければ良いんだよ」

私の好きな言葉です。
















寝苦しい夜

梅雨明をした7月過ぎから、うちの子どもが夜頻繁に起きるようになりました。

起きる度子どもは汗でびっしょりで暑さで寝苦しい様です。

小さいお子さんがいらっしゃるママさん達に、
夜就寝時エアコンは朝まで付けっぱなし?数時間タイマー?と、調査した所、
明らかに朝まで付けっぱなし派が多数でした。

夜の部屋の温度は30度を超えています。これに湿度が高ければ熱中症の恐れあり。しっかり水分を補給して快適な室温を保っていないと、体温調節のうまく出来ない赤ちゃんは危険です。


はたまた、数時間タイマー派の意見は
「朝まで付けっぱなしにしていると次の日子どもが元気がなくだるそう」「電気代の節約」「寝ている間に身体が冷えて夏風邪を引きやすくなる」

なるほど、確かにどれも共感できる意見です。(ちなみに我が家はタイマー派)

先日テレビ番組で、夜快適な睡眠生活を送るためには
朝までエアコンはかけたままが良いと専門家は話していました。
しかしエアコンの温度は28度から29度と高めに設定し、扇風機を上空に回して風が循環出来るようにします。
「室温を下げすぎず、風を直接肌に当てない。」という事がミソの様です。

東洋医学でも、風を直接肌に当てることは良くないとされています。
エアコンや扇風機の風、車やバイクに乗っている時に受ける強い風などを長時間肌に当てていると「風邪」によって身体が侵され、身体のだるさやマヒなどの不調を招きます。

エアコンを朝までかける場合は、薄手の長袖、長ズボンを着用し身体に直接風が当たることを防ぎましょう。室温を下げすぎると日中の温度差でだるさが出てしまうので、室温は下げすぎず。

日中は暑さで子どもが心配で、夜は夜で心配です。お母さん達、夏は神経をつかいますね…。
8月8日頃は立秋。暦の上では秋になります。最近は日も短くなってきて少しずつ秋の足音が聞こえ始めました。

この暑さももう少し。 踏ん張りましょう。